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「タイ人と日本人は骨が似ている」 帝人がひざの人工関節を輸出へ、日本メーカー初


2017-04-20

帝人は平成30年4月にも、膝の人工関節をタイの医療機関向けに輸出する方針を固めた。タイでは脚を体の横に伸ばす「横座り」をする生活習慣や高齢化の影響で、「変形性膝(ひざ)関節症」の患者が増加。タイ人と日本人は骨の形状や大きさが似ていることから、帝人は日本で販売している人工関節を応用すれば、開発・製造コストを抑えて参入できると判断した。

 日本メーカーがアジアで膝の人工関節を本格展開するのは初めて。世界で行われる人工関節の移植手術は5割以上が膝といい、需要の高い分野でアジア市場を先駆けて開拓する。

 タイで販売する人工関節は「チタン合金」などで製造し、25~30年の寿命を目指す。金属がこすりあって摩耗しないように、金属間に樹脂を挟んで移植する。

 帝人は27年4月に人工関節専門メーカーを傘下に収め、子会社「帝人ナカシマメディカル」(岡山市)として人工関節事業に参入。日本では膝のほかに股関節、肘、指、足首などの人工関節を販売し、膝以外の一部製品は中国やシンガポールにも輸出している。年間売上高は約30億円。

 タイでは人工関節の手術を受ける変形性膝関節症の患者が年間2万人以上いるという。ただ、手術ではタイ人の骨の形状に合わない米国製の人工関節が多く使用され、移植後の後遺症も発生している。

 帝人ナカシマメディカルはタイ人200人以上の膝関節のデータを調査した結果、骨の形状が日本人に近いと判明したという。

 【人工関節】 変形性関節症や関節リウマチなどの疾患で傷んだ関節の表面を手術で取り除いて置き換える医療機器。主に金属、セラミック、樹脂で作られる。米国製が高いシェアを誇るが、アジア諸国では骨の形状の違いから合わない患者も多いという。

http://www.sankei.com/west/news/170419/wst1704190009-n1.html