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「ファルマ」初、海外展開 画像診断を比に輸出


2016-01-09

県立静岡がんセンター(長泉町)と富士フイルム(東京都)は7日までに、共同構築した、がんなどの診断に使うデジタル画像診断システムをフィリピンの国立病院に輸出した。県のファルマバレープロジェクトの一環で、実用化レベルとしては初の海外事業展開。フィリピンでの2016年度中の運用開始を目指し、装置納入と併せ、現地医師の研修受け入れも行う。
 フィリピンなど新興国の医療機関では画像診断の導入が課題になっている。関係者は「静岡型医療システムで、世界の医療向上に寄与したい」と今後の海外市場開拓に意欲を示す。
 県ファルマバレーセンターを加えた3社・団体で、15年度の国の「医療のアウトバウンド(海外展開)」事業採択を受けた。納入先は同国トップ医療機関のフィリピン国立大学付属病院。昨年9月から11月まで、現地の医師や技師が静岡がんセンターでシステム運用の研修を受講した。
 富士フイルムの画像診断システムと、同社と静岡がんセンターで共同開発したがんの類似症例検索システムを使用する。今後、現地でも研修を行うほか、運用に向けた調整作業を進める。同社が国内の医療機関と連携してシステムを輸出したケースはアジア地域では初という。
 フィリピンの人口は東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国2位の約1億人。平均年齢は23歳とASEAN内では若い。同社の担当者は「寿命の延伸には、病気の早期発見と予防医学の向上が課題」と指摘する。人材研修で協力する県ファルマバレーセンターは「研修をセットにすることで、日本の医療システムの良さを海外に深く理解してもらえる」と手応えを語る。

 <メモ>医療用デジタル画像診断システム 医療検査画像をフィルムでなくデジタルデータで保存する。富士フイルムは2012年、静岡がんセンターと共同で、過去のがんの診断情報から類似症例を検索表示できるシステムを開発。海外新興国の医療機関はまだフィルムが主流で、デジタルへの切り替えが今後急速に進むとみられる。

 

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/199020.html