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ニュース: 経産省、UAEの患者受け入れ 原油権益の延長狙う
2015-01-19
経済産業省はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビから、がんや糖尿病などの患者を日本の医療機関で受け入れる体制を整える。まずアブダビ国営石油会社(ADNOC)の社員やその家族を日本の3病院で今春から10年で100人ほど受け入れる。協力関係を深め、同国で日本が持つ原油権益の延長を狙う。
現地時間の18日に、アブダビでADNOCと経産省から委託を受ける日本エマージェンシーアシスタンス(EAJ)が覚書を結ぶ。EAJが患者の搬送や言語対応などを受け持つ。UAEにとって日本は最大の原油の売り先で、アブダビが同様の医療協力を他国と結ぶのは初めてという。
現在も日本の医療機関を利用することはできるが、アブダビの政府が指定した医療機関でないと同国の保険を利用できない。今回、旅費は患者の負担だが、アブダビの政府が日本の3病院を指定し、同国の保険の対象とする。患者は格安で日本の医療機関を利用できることになる。
日経新聞 2015/1/18 朝刊