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ニュース:第7回健康・医療戦略参与会合に横倉会長が参加


2014-07-06

第7回健康・医療戦略参与会合に横倉会長が参加

第7回健康・医療戦略参与会合に横倉会長が参加(写真) 政府の第七回健康・医療戦略参与会合が六月十六日,首相官邸において開催され,横倉義武会長始め九名の参与が出席した.
 同会合は,政府の健康・医療に関する成長戦略及び医療分野の研究開発に関する施策に係る重要事項の調査・検討を行うために,安倍晋三内閣総理大臣が指名した十二名の有識者で設置されたものであり,座長は菅義偉内閣官房長官が,副座長は加藤勝信,世耕弘成両内閣官房副長官が務めている.
 冒頭,菅官房長官からあいさつがあり,日本の経済成長と共に地域経済の発展にもつなげていくため,成長戦略の重要な柱である健康・医療戦略の推進に,安倍政権を挙げて取り組んでいく決意が示された.
 事務局からは,医療分野の研究開発に関する健康・医療戦略推進法案及び独立行政法人日本医療研究開発機構法案の関連二法案が,今国会で五月二十三日に成立し,六月十日に健康・医療戦略推進法が施行され正式に推進本部が発足し,新機構の組織・体制づくりが始まっている経過と,六月末に閣議決定を予定している「健康・医療戦略の骨子(案)」について説明があり,その後は主に健康・医療戦略の課題について意見交換が行われた.
 横倉会長は,始めに世界医師会(WMA)とアジア太平洋医師会連合(CMMAO)の活動状況を説明.WMAは第二次世界大戦後に発足し,官の主導によらず医師自らが専門職能団体による国際交流を積極的に推進している活動状況を紹介し,その成果の一例として,医学研究の倫理的指針であるヘルシンキ宣言を示した.
 新機構に望むこととしては,「医療の発展に向けて,研究成果を医療・医療産業の発展に応用するために基礎医学研究者と臨床医学研究者の密接な連携が必須であること」など五つの課題〔日医会内の学術推進会議(久史麿座長)が本年三月に取りまとめた報告書「わが国におけるトランスレーショナルリサーチの現状と課題」において提言されたもの〕を挙げるとともに,その活動に対して大きな期待感を示した.
 更に,横倉会長は,医療本体は医師と患者との関係において「医は仁術」であるべきだが,医療周辺産業,例えば創薬,医療機器などは,産業として大いに発展して欲しいと主張.また,地方が衰退している中で,医療や介護が地域の雇用の最大のよりどころとなっている事実を指摘した.
 また,最後に,六月十三日の規制改革会議の答申に示された「患者申出療養(仮称)」の創設についても言及.規制の中には時代の変化に合わせて変えてもよいものもあるが,人間の健康を守るための規制は必要であることを強調した上で,本制度については,現行の保険外併用療養と同じく,安全性・有効性がきちんと担保され,将来的に保険収載を目指すことが確認されたものであり,今後厚生労働省での審議を注視していくと説明した.

日医ニュース 
2014年7月5日
http://www.med.or.jp/nichinews/n260705e.html