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ニュース: カタールに再生医療拠点 政府、技術と一体で売り込み


2013-08-25

政府は民間企業や大学と組み、カタールに最先端の再生医療を提供する施設をつくる。大阪大学が開発した心臓の筋肉や目の角膜を再生する技術を使い、来年度から治療を始める。日本の再生医療技術を輸出するのは初めて。人材、機器と一体で海外に売り込む。安倍政権が成長産業の柱と位置づける医療分野の活性化につなげる。

 医療産業の海外展開を支援する官民組織「メディカル・エクセレンス・ジャパン(MEJ)」が主体となり、首都ドーハのハマド病院内に数億円を投じて専門の医療センターを設ける。安倍晋三首相が27~28日に同国を訪問する際にMEJとハマド病院が合意し、首相とタミム首長との首脳会談で協力を確認する。

 カタールで実施するのは阪大が研究している「心筋シート」と呼ばれる再生医療。心臓から血液を送り出す機能が弱まった患者の治療に有効で、太ももから筋肉の特殊な細胞を培養し、シート状に貼って心臓の力を取り戻す。目の角膜の再生医療も検討する。

 治療費は数千万円かかるが、富裕層の多いカタールで需要は高まると判断した。海外での治療実績を増やし、技術の向上や費用の削減につなげる。治療や先端技術に対応できる日本の医師を養成し、海外に派遣する体制を整える狙いもある。

 現地の医療施設には細胞の培養や保存に使う機材に加え、空気中のちりや細菌を取り除くクリーンルームなどの設備も日本から輸出する。専門の医師団を派遣することで、多額の技術指導料収入も期待できる。

 

 安倍政権は成長戦略で日本発の医療拠点を新興国を中心に2020年までに10カ所程度開設し、30年までに5兆円の市場獲得を目指す計画を打ち出した。これまでロシアで画像診断サービスを提供する病院を開設したほか、アラブ首長国連邦(UAE)で粒子線治療を実施する病院の設置で合意している。

 

日経新聞 2013.8.21

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS13027_Q3A820C1MM8000/