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ニュース:医療ツーリズム、求められる規範強化 監督・管理行き届かず悪徳業者も


2014-01-28

春節(旧正月、今年は1月31日)が近づき、観光市場が活気づいている中国。中でも、近年は医療ツーリズムの人気が急速に高まっており、美容整形から重症患者の手術に至るまで、その範囲は拡大を続けている。

 一方で、医療トラブルも増えている。専門家は「市場需要が拡大した結果、医療ツーリズムが複数の業界にまたがる形となったため、監督・管理が行き届かない“死角”が生まれている」と指摘。規範の強化によって利用者の利益を守る必要性を訴えている。

 ◆産業規模1000億ドル

 観光と医療サービスを一体化させた新たな観光モデルとして注目を集める医療ツーリズム。統計によれば、世界における医療ツーリズムの利用者は、2006年の延べ2000万人から12年には延べ4000万人まで増加しているという。

 あるコンサルティング会社は、産業規模はすでに1000億ドル(約10兆2550億円)に達したと見積もっており、年間成長率は20%前後に上ると分析している。

 中国でも、生活水準の上昇にともない、健康意識が高まっており、海外の医療機関での受診という新たな選択肢が定着しつつある。

 このため、多くの海外医療機関が中国市場をターゲットとしており、スイスやドイツでのアンチエイジング治療、米国での癌(がん)治療、韓国での美容整形といった医療サービスの利用者が、一部富裕層の間に広がっている。

 一般的に医療ツーリズムは高額のものが多く、スイスでのアンチエイジング治療は安いものでも20万~30万元(約340万~510万円)、高ければ100万元もするという。

 ◆海外機関と連携必要

 一方で、中国の医療ツーリズム市場は90%が出国者で占められており、医療ツーリズムとして中国を訪れる外国人の数は非常に少ないという実態がある。これについて中華国際医療観光協会の賈笑芳理事長は、タイなどの東南アジア諸国やインドにも後れをとっている現状に言及し、「入国による医療ツーリズムの利用者拡大は急務」との認識を示している。

 また、医療ツーリズムは一般観光とは異なり、専門領域に属することから、「取り扱いを希望する旅行会社には、海外医療機関との幅広い連携体制や、フォローアップ制度の確立などを求める必要がある」と強調。利益を最優先にする結果、利用者に経済的な損失や心身へのダメージを与える悪徳業者の存在を指摘し、玉石混交の業界に警鐘を鳴らしている。(北京日報=中国新聞社)

2014年1月27日
Sankei biz
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140127/mcb1401270501005-n1.htm