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ニュース: 京大病院:ブータン医療を支援 医科大設立へ
2013-10-22
京都大病院(京都市左京区)が今月中にもヒマラヤの王国ブータンの王立病院と相互交流協定を結ぶ。医師、看護師の長期派遣や、計画が進むブータン初の医科大設立を支援する。両病院とも海外の病院と協定を結ぶのは初めてという。
王立病院は首都ティンプーにあり、350床の総合病院。今月末から京大病院の外科系の准教授ら医師2人と看護師2人が3カ月交代で派遣され、手術や地方の診療所巡回などに協力する。
ブータンは人口約70万人で医師は200人足らず。10万人当たりの医師数は日本(約230人)の約10分の1と医師不足が深刻で、政府は今後10年で医師を倍増させようと医科大創設を計画。医科大の暫定学長のキンザン・ツェリン博士からは「共同研究を通じた人材育成などを支援してほしい」との要望が寄せられているという。
京大病院の三嶋理晃(みちあき)院長は「国民総幸福(GNH)を理念とするブータンで若い医師や看護師が学ぶことも多く、京大病院に新しい風を吹き込んでくれるだろう。先方から若い医師を受け入れるなど、長期的に良い関係を築きたい」と話している。
京都大は1950年代から、植物研究などでブータンと交流がある。2010年に自然保護や防災、保健システムなど総合的な提携を目指す友好プログラムをスタート。今年5月、ブータン王立大と学術交流協定を結んだ。
毎日新聞 2013年10月22日
http://mainichi.jp/select/news/20131022k0000e040162000c.html