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ニュース: カンボジア人口1468万人に増加 都市化が進む


2013-09-11

カンボジア政府は「2013年中間年人口調査」の速報を発表した。それによると、同国の人口は13年3月3日時点で約1468万人。前回08年の国勢調査(人口センサス)時よりも約128万人増えた。今回の調査からは、都市部への人口集中率が高まったり、1世帯当たりの人数が減ったりして、都市化が進んでいることが浮き彫りになった。

 5年で1.5%増

 「中間年人口調査」は、10年ごとに実施される国勢調査の中間年に行われる。今回は13年3月3日から7日までの5日間に、カンボジア国内の約282万世帯から2万8650世帯を抽出。調査員が家庭を訪問して面接方式で聞き取り調査を行った。

 

 日本は、国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクト「カンボジア政府統計能力向上計画」を通じて、カンボジアの各種統計調査を05年から支援している。

速報値によると、カンボジアの総人口は1467万6591人で、前回08年の調査時からの人口増加率は1.46%だった。東南アジア10カ国の平均人口増加率1.1%、タイの0.5%、ベトナムの1.0%(いずれも12年)よりも高かったが、ラオスの1.7%よりは低かった。

 カンボジア国内で最も人口が多かったのはコンポンチャム州で約176万人。次いでプノンペンが169万人、プレイベン州が116万人、バタンバン州が112万人などとなっている。

 都市部の人口は総人口の約21.44%で、08年調査時の19.51%、1998年調査時の18.32%からから増えている。主な要因は、工場労働などに伴う都市部への移住とされ、カンボジア経済の急成長と産業振興を裏打ちする形となった。

 核家族化が進行

 

 また、都市化に伴って進んでいるとみられるのが「核家族化」だ。1世帯当たりの人数をみると、今回の調査では4.6人という結果が出た。この数値は、08年の4.7人とあまり変わらないが、98年の5.1人と比較すると大きな変化があったことが分かる。

速報値を分析したカンボジア計画省は「1世帯当たりの人数の減少と、国全体での世帯数が年間2.7%ずつ増加しているという傾向を合わせて考慮すると、カンボジアの家族は複数の世帯が共に暮らす大家族から、核家族へと変化しつつある」と指摘している。

 また、男女比にも、カンボジア社会の変化が垣間見える。女性100人に対する男性の割合(男女比)は、内戦前の62年は99.9と男女がほぼ同数だったが、ポル・ポト政権(75~79年)後の80年の調査では86.1にまで落ち込んだ。

 この時代に多くの国民、とりわけ多くの男性が命を落としたことを物語る数字だ。男女比は、80年以降の各種調査で1:1に向けて回復傾向にあり、今回の調査では94.3まで戻っている。

 

 今回の中間年人口調査は、日本の総務省統計局のウエブサイト(http://www.stat.go.jp/info/meetings/cambodia/cips_pr.htm)で閲覧できる。同サイトにはJICA専門家として調査を支援した総務省統計研修所の西文彦氏による調査の概要説明も日本語で掲載されている。(月刊邦字誌「プノン」編集長 木村文)

 

sannkeibiz 2013.9.11

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130911/mcb1309111100023-n1.htm